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洋上風力ジャケットの溶接検査と非破壊検査

: ノートパソコンですぐに結果を確認しつつ、Go!SCAN 3Dでパイプの溶接検査を行うInnerspec社の従業員

洋上風力発電は、ヨーロッパがカーボン・ニュートラル目標を満たし、気候変動問題に対処するための重要な再生可能エネルギー源です。ヨーロッパの洋上発電市場の潜在能力をすべて引き出すべく、より深い場所に設置する洋上発電設備がますます求められるようになったことで、新たな風力発電所の開発が加速しています。

こういったより深い場所に設置される洋上発電設備の基礎構造は、従来のモノパイルから、石油・ガス産業から適用したジャケット式格子梁に移行しつつあります。この構造は、モノパイルよりも溶接継ぎ手が多く、1ジャケット当たり全長1 kmを超える溶接部もあります。複雑な疲労荷重条件を伴う水中の過酷な稼動環境に耐えるためには、構造の長期的完全性確保には溶接の品質が極めて重要です。

 

溶接検査とNDT

Innerspec社は、非破壊検査ソリューション・メーカーであり、主として自社の専有技術を活用しています。提供している製品には、製造工場向けの統合システムや社内アプリケーション用のポータブル・ソリューションなどがあります。Innerspec社は電磁型音響変換器(EMAT)の商用アプリケーションの草分けであり、世界中に何百ものシステムを設置して、90年代半ばにこの技術の世界的リーダーになりました。近年、Innerspec社は、様々な高度な非破壊検査ニーズのある顧客に応えるため、新たな技術を自社のポートフォリオに加えました。その中に、腐食と機械的損傷に対応するNDT 3Dスキャン技術ソリューションである、CreaformのGo!SCAN 3Dスキャナーとパイプライン完全性評価ソフトウェアPipecheckへの投資があります。

最近では、洋上風力ジャケットの溶接製造後の品質管理(QC)の実施を目的としたプロジェクトに取り組みました。このプロジェクトでは、品質管理は溶接検査タスクとして定義されました。NDT(非破壊検査)は、溶接プロセスが適切に行われていること、また、外注検査企業が行うNDT検査が正確であることを保証するために必要な手法でした。このプロジェクトのため、Innerspec社は溶接、検査およびNDT分野の経験豊富な有資格者を派遣しました。

技術者達が分析に求めていることは、あらかじめ決められた期間でその企業が対処する不備の種類を特定し、また、問題の規模の特定もできることです。

主な業務とプロジェクトのステップ:

  • SPR人員との協力による、校正範囲の設定と事前検査。
  • フェーズドアレイ超音波、ToFD、ACFMおよびCreaform 3D NDT技術による画像検査のNDT手順の策定。
  • Phased Array Ultrasonic NDT検査(PAUT法)のクロスチェックと、立ち合い/トレーニング/ヒアリングの実施。
  • Time of Flight Diffraction NDT検査(ToFD法)のクロスチェックと、立ち合い/トレーニング/ヒアリングの実施。
  • ACFM/ECA NDT検査のクロスチェックと、外注検査企業による浸透探傷試験または磁気試験結果との比較。
  • Creaformの3DスキャナーおよびPipecheckソフトウェアによる幾何寸法評価(Visual Welding Inspection)。
  • 試験を行った溶接物に関する詳細な日報(初期の計画もしくは予定していたクロスチェックの割合についての進捗報告を含む)。
  • 溶接タイプ、溶接プロセス、作業場所および溶接者別の不良率がわかる週単位のダッシュボード。
  • プロセスの問題が見込まれる場合には、対策のためのプロジェクト分析に関する隔週報による現状報告および推奨される対策と提案を実施。

 

Go!SCAN 3Dでパイプ接合部の下部をスキャンするInnerspec社の従業員 3DスキャナーGo!SCAN 3Dで、パイプの接合部のデータを取得

 

パイプの3Dモデル(黄色) VXelementsソフトウェアによる3Dスキャンデータ(青色)

 

高度なNDT技術のメリット

CreaformのNDT技術を使うまで、Innerspec社は目視による溶接検査、溶接ゲージ、そしてカメラを使用していました。表面のひび割れには、磁粉探傷と浸透探傷といった従来のNDT手法を用いていました。最大の問題は、これらの方法では精度が出ないということでした。これらは人的ミスの影響を大きく受け、協力会社の技術者によるより詳しい分析に必要なデジタルデータも得られませんでした。これらの方法ではNDT検査の質が損なわれます。そして、質を重視しなければならない場合、生産性が下がる、つまり、コストがかかりすぎることになります。

Creaformが提供しているような、高度なNDT手法と技術を活用すれば、生産性は劇的に向上し、有限要素解析(FEA)や破壊力学に基づく計算といったより高度な解析にデータを利用できるようになります。通常の検査における精度は従来のNDT手法の比ではありません。訓練を受けたスタッフが適切に用いれば、生産性は5倍高く、コストも少なくとも40%削減できることが立証されています。こうして、競争上の優位性を生み出したInnerspec社は、市場における優位性を獲得しました。

Creaformの技術は、まさに上記のプロジェクトにぴったりでした。溶接角度、溶接測定およびパイプ寸法で比類ない精度を発揮することが立証されています。Creaformの技術を活用したことで、Innerspec社は、溶接物がすでに海中に設置されて直接確認できない場合であっても、データを追加で提供できるようになりました。これにより、劣化や損傷メカニズムを比較するためのより詳しい検査に役立つベースラインの設定が可能になりました。

 

CreaformのNDT技術によって、Innerspec社の業務の実施手法とプロセスがどのように影響を受け、変わり、向上したか

溶接技術者たちはそれぞれの生産性を向上させ、報告される品質も改善しています。溶接技術者にとっての現場での危険な作業が減り、生産施設は検査による遅滞を抑えて業務を遂行できています。高度なNDT手法を活用しているおかげで検査期間が短縮され、溶接作業の中断による作業の遅れが顧客に報告されることがなくなっています。

主要顧客は、活動拠点がどこであっても、検査結果を概ねすぐに入手できるようになったと実感しています。これは、得られた報告書やファイルがすべて、顧客とInnerspec社の技術者が共に結果をチェックできるサーバーにアップロードされるためです。また、スキャンが実物のようにリアルなため、スキャンデータを確認するだけで、誰もが報告書を容易に理解できるためでもあります。

Innerspec logo

によって書かれた記事 Creaform

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