福祉車両の設計を支える3Dスキャナー

Man with grey shirt using Go!SCAN 3D scanner to scan the side interior of a white Porsche Cayman GT4 with laptop in the background displaying VXscan

Paravan GmbHは、20年以上にわたり、「障がいのある人々に移動の自由を与え、元気を取り戻してもらう」という使命を貫き続けています。今や、先進的な設計開発企業となったPARAVAN社は、世界全体で160名を超える従業員を擁し、多くの企業と世界規模で提携しています。本社があるのは、閑静なアイヒェラウの町。シュヴァーベン・アルプスにある大規模モビリティ・センターへは、ドイツ全土のみならず、世界各国からも人々が訪ねてきます。ここでは、コンサルティングや実地研修から主要拠点の技術サービスまで、ありとあらゆる実際的なサポートを提供しています。Paravan社は、障がいを持つ人のための個々の障がいに合わせた適切な移動ソリューションを探り出します。しかも、それで終わりではなく、患者の状態が変われば、それに合わせた変更までをも担うのです。Paravan社は、電動車椅子の組み立て、リフトシステムやローディング・システムの設置、車椅子安全固定装置の車両への取り付け、Space Driveデジタル・ステアリング・システムといった運転・操縦支援の導入や車両そのものの改造を専門に行っています。

Paravan社は、すでに数年前からCreaformの3D測定技術を使用しています。最近では、自社の測定技術ポートフォリオにGo!SCAN SPARK白色光スキャナーを追加しました。この最新スキャナーは、旧モデル以上の優れた性能を特徴としています。スキャン所要時間は5分の1と、過去6年間で明確な進歩を遂げています。

Paravan社では、ポータブル3Dスキャナーを様々な作業に活用し、それぞれに異なる曲線を描くボディの測定も、車両内部の測定も、効率的に行っています。従来の検査システムは時間もコストもかかるうえ、不正確で費用ばかりがかさみました。

デジタル・ステアリング・システムの統合

Paravan社は、残存する力が少ない、身体が大きい、可動域が極めて低い、ひいては腕や足が全く失われているといった厳しい身体的制約を負う人々が再び動き回れるよう、サポートしています。社内で開発したデジタル・ステアリング・システム、Space Driveシステムは、ジョイスティックと最小限の力で車を運転できるようにするものです。

最近の事例では、GT4用のレーシングカーを、ステアリング・ホイールとステアリング・ギアとを機械的に結合しない仕組みに改造しました。この車の操縦は、デジタル化されたフォース・フィードバック・ステアリング・ホイールによって行います。このホイールで、ギアボックスのステアリング・モーターをケーブルだけを介して制御します。この車のコンセプトの目的は、(レースという)最も過酷な現状でParavan社のSpace Driveシステムをさらにテストすること、また、顧客向けにそれを最適化することです。

まず、システムを取り付けるスペースをGo!SCAN SPARK 3DスキャナーとソフトウェアVXscanを使ってスキャンし、必要な接続ポイントを、STLファイルでGeomagic Design Xによってリバース・モデリングします。さらに、このデジタルデータ化された取り付けスペースで、ステアリング・システムの接続をSolidWorksを使って構築していきます。

Man with grey shirt using Go!SCAN 3D scanner to scan the interior of a white Porsche Cayman GT4 cockpit

ステアリング・ホイール周囲の3Dスキャン

Man using GoSCAN! 3D scanner to scan the steering wheel of a white Porsche Cayman GT4

 

VXelementsによるポルシェ・ケイマンGT4のスキャン – これを、Geomagic Design Xにエクスポートする

新たなステアリング・システムを取り付けると、取り付けスペースを再度スキャンして、CADモデルと物理的に取り付けられた部品で目標取り付け位置と実際の取り付け位置とを比較し、すべての部品が規定の許容差範囲内で車両に取り付けられているかも確認します。

Man with grey shirt in front of a laptop displaying the scan of the interior of a white Porsche Cayman GT4 in VXelements

デジタル・ステアリング・システムの取り付けに先立って行われる、Go!SCAN 3Dを使用したGT4レーシングカーのステアリング接合部の3Dスキャン

ステアリング・リンケージが取り付けられたポルシェ・ケイマンGT4のスキャン

Geomagic Design Xでリバース・エンジニアリングしたもの

現在、新たな車両にSpace Driveステアリング・システムを統合するのにかかる時間は、所定の労働時間で2~3週間です。

顧客の車に最適に適合させる作業を行うために車椅子ユーザーをスキャン

Man using Go!SCAN 3D scanner to scan a person in a wheelchair with several wheelchairs in the background

Paravan社は、他の用途にもGo!SCAN SPARKを活用しています。そこでは、顧客のためにこれから製作する車両の入力装置(ステアリングおよび排気ブレーキ)を動作させるのに最適な座席位置を事前に分析して判断するため、スキャンした顧客をデジタル処理で車両に搭乗させる予備的研究にGo!SCAN SPARKによるスキャンが活用されています。これまでのところ、顧客の車に対する最適化作業はすべて、顧客と共に行う調整時にのみ実施されています。3Dスキャンを活用することで、将来は、こういった調整の多くが事前に行えるようになります。これにより、プロジェクト終了時の最終納品に先立って実施される最後の最適化作業の時間を大幅に短縮できるようになります。

作業工程の効率化を実現し、様々な新たな用途を切り開く3Dスキャン技術

3Dスキャン・ソリューションの優位性は明確なうえ、今後、Paravan社の作業工程で容易に増幅させることができます。つまり、効率性と精度に加え、より簡素化したワークフローももたらされるということです。また、試作段階の開発時間を大幅に短縮できることによる効率性の向上も可能です。

Paravan社は、特に、Creaformが高品質の製品に加え、ハードウェアとソフトウェアの両分野の包括的ソリューションも一括して提供し、ドイツ語でのサポートも行っているという事実から、市場で比較可能な他の3D技術に勝る優位性があると考えています。だからこそ、Paravan社は、Creaform技術への投資を再三にわたって行っているのです。Creaformのスキャン技術は、速やかに導入でき、直感的に使用できます。従業員は、1、2度スキャンするだけで、この技術を効率的かつ目的に応じた方法で使用できるようになっています。

Paravan社の機械開発・機械設計責任者であるマリオ・クット(Mario Kütt)氏は次のように述べています。「Creaformの3Dスキャン技術のおかげで、社内で行う測定とリバース・エンジニアリングという作業分野をデジタル・プロセスへと無事移行でき、この分野を全く新たなレベルへと押し上げることができました。3Dスキャン技術を活用することで、こんなにも迅速かつ容易にプロジェクトを実現できるのか、測定結果がこれほど速く次の工程で利用可能になるのかと気付かされ、驚いています。今後は、3D測定技術を試作品製作、改造ソリューションの新規開発、人と車のインターフェース管理にも活用する計画です」

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